クロアチア イングランド激突!
フランス ベルギー世紀の一戦!
決勝に駒を進めたのは?
残ったのは4チーム。最後に笑ったのは?
ロシアの戦いもいよいよ大詰め。
32カ国で開催された大会も気づけば残ったのは4チーム。
奇跡的に決勝までリバプールの選手が残ることが確定しているため、「リバプールの選手で振り返る」などというタイトルで記事を書く事ができているが、結局ただのレビューになってしまっている気がするが、このまま続けていこうと思う。笑
準決勝にたどり着いたのは
フランス-ベルギー
クロアチア-イングランド
残ったリバプールの選手はベルギーのミニョレ、クロアチアのロヴレン、イングランドのヘンダーソンとアーノルドの4名だ。
では、さっそく準決勝1試合目のフランス対ベルギーを振り返っていきたいと思う。
フランス対ベルギー ~紙一重の90分。僅かな差は監督の采配?~
今大会最大のビッグゲームがこの準決勝でしょう。
フランスはここまで来るだろうと思っていたものの、反対側からはブラジルが上がってくると思っていました。
しかしベルギーの完璧な試合運びに、王国は崩れ去りました。
それでもベルギーはこの試合は難しいものになるでしょう。フランスの中盤にはポグバ、カンテ、マチュイディです。
デ・ブライネにどフリーでミドルを打たせたりしないでしょうし、アザールが一人で翻弄することもできないでしょう。
フランスは不動の11人が変わらずスタメン。対するベルギーは中盤にデンベレ、フェライニ、ヴィツェルという凶悪な3人でガチガチにしてきました。
フランスはジルー、グリーズマン、エムバペ。ベルギーはルカク、アザール、デ・ブライネ。世界最高峰のカウンターを持った両チーム。先に試合を動かすのはどちらでしょうか?
キックオフと同時にエムバペが早速仕掛けていきます。
先に主導権を取りに行ったフランスペースで試合は始まりましたが、徐々にベルギーペースに。
お互いしっかり守備を固めながら、一撃必殺のカウンターを狙っています。
しかしそれだけはやらせないと、カウンターの起点を紙一重で防ぐ、息の詰まるような試合展開です。
誰かひとりでも、一瞬でも気を抜いたら試合が決まる、そんな雰囲気が漂っています。
0-0で終えた前半を受けて一点勝負の様相を呈してきた後半。
均衡を破ったのはフランスのセットプレーでした。
51分。グリーズマンのコーナーキックに合わせたのは、ユムティティ!
1-0。これでベルギーは責めなくてはなりません。しかし前がかりになれば、フランスのカウンターが待っています。
先制点で両者の立場には天と地の差が生まれました。
何とかしてゴールを決めなければいけないベルギーは選手交代を図りますが、強固なフランス守備陣をなかなか崩すことができません。
60分にデンベレに代えてメルテンス。
80分にフェライニに代えてカラスコ。
90分にシャドリに代えてバチュアイ。
3枚の交代カードはことごとく機能することがありませんでした。
60分のメルテンス投入は予想通りでしたが、メルテンスはただただ単調にクロスを上げるのみ。
そのクロスにルカク、フェライニで何とかという展開であったにも関わらず、80分そのターゲットマンのフェライニを下げて、サイドプレーヤーのカラスコ投入は疑問でした。
最後のバチュアイは時間が短すぎたため何もすることができず。
フランスは最後まで集中力を切らさず、全員守備で守り抜きました。
タイムアップ1-0。フランス勝利です。
カンテ、マチュイディは期待通りのハードワークでしたが、まさかポグバがここまで守備をやるとは思いませんでした。
何が何でも勝ちたい、そんな執念のようなものを感じました。
そして両ゴールキーパーにも最大級の賛辞を送りたいです。
お互いにすばらしいビッグセーブを見せてくれました。
試合後クルトワがフランスの全員守備について批判をしていましたが、それだけやらなければベルギーを抑えることはできなかったでしょう。
もし逆の立場であれば、ベルギーも同じようにゴール前を固めたと思います。
本当に紙一重の一戦でした。
先制点が逆だったら、ベルギーが勝っていたのではないでしょうか。
最高レベルの最高のゲームでした。
これでフランスは2006年のドイツ大会以来3大会ぶりの決勝進出。
自国開催となった1998年以来2度目の優勝を狙います。
クロアチア対イングランド ~限界を露呈したイングランドと限界を超越したクロアチア~
準決勝第2試合はリバプール勢の激突です。
ヘンダーソン対ロヴレン。勝つのはどちらでしょうか?
イングランドはお馴染みの11人です。ヘンダーソンはもちろんアンカーに入ります。
対するクロアチアは中盤にブロゾビッチを入れてきました。
モドリッチとラキティッチのコンビはワールドクラスですが、ここまで2試合連続の延長PK戦はどこまで選手のコンディションに影響を与えているでしょうか。
そしてロヴレンももちろんスタメンです。
開始5分。イングランドが得意のセットプレーからいきなり先制点です。
とはいえ得意といっても今回は直接フリーキックです。まさかトリッピアーがあんなシュートを隠し持っているなんて。
壁を越えたボールは美しい放物線を描いてゴール右上に吸い込まれました。
幸先の良いスタート。
追いつきたいクロアチアですが、攻撃の要モドリッチがなかなか良い形でボールを受けることができず、外外の単調な攻めに終始しています。
前半は1-0で折り返しです。
後半もイングランドは集中しています。クロアチアのクロスはことごとく跳ね返し、ゴールを割らせません。
しかし再三カウンターのチャンスを作るものの、やはり流れの中からはゴールを奪うことができません。
すると68分。
一瞬の隙を付いたペリシッチが同点に追いつくゴールを決めます。
右サイドヴルサリコからのあまり可能性の感じられないラフなクロスでしたが、ウォーカーの前に足を出してペリシッチが技ありのゴールを決めます。
これでばたついてしまうのが若いイングランドです。
直後にゴール前のルーズボールをストーンズとピックフォードがお見合いしてしまいボールは再びペリシッチの足元へ。
フェイクを入れてマークをはがすと、左足を振り抜きます。
しかしこのシュートはポスト直撃。イングランドは首の皮一枚繋がりました。
90分間の死闘は1-1。クロアチアは図ったかのように3試合連続となる延長戦です。笑
それぞれ最大4枚の交代カードを駆使しながらゴールを目指しますが、当然のことながら足が止まる選手が目立ちます。
PK戦濃厚と見ていましたが、クロアチアの経験値が試合を決めました。
左からのクロスをウォーカーがブロックするもボールは中途半端に宙に舞います。
このボールをペリシッチがゴール前にそらすと、このボールに唯一反応したのがエースのマンジュキッチでした。
完璧な左足のシュートがネットに突き刺さります。
イングランド守備陣は誰ひとりボールに反応する選手がおらず、欧州のビッククラブで数々の死線を戦い抜いてきた32歳のベテランはこのチャンスを確実にモノにしました。
何とかして追いつきたいイングランドですが、彼らにはセットプレーしか攻め手がありませんでした。
交代カードを使い切ったあとに、トリッピアーがケガをしてしまい10人に。
攻め手もなく、ひとり少なくなったイングランドに抗う術は残っていませんでした。
タイムアップ。2-1、クロアチア勝利。
予想通りここがイングランドの限界でした。
いくらセットプレーが最強であっても、明確な攻め手を持っていなければ、手詰まりになってしまいます。
それでもベスト4まで来たことは素晴らしい結果であり、この先のEUROやカタールのワールドカップに大きな希望を繋ぎました。
まだまだイングランドは発展途上です。次の国際大会に期待しましょう。
対してクロアチアは経験値という部分でイングランドを上回っていました。
マンジュキッチの決勝ゴールはさすがとしか言いようがありません。
それでも3試合連続の延長戦にはさすがのモドリッチも苦しそうでした。
最終番にはらしくないパスミスもありました。ですが最後は気持ちで戦い抜いたといった感じでした。
クロアチアは史上初の決勝進出で初の優勝を狙います。
そしてロヴレンは一年間の間にCLとワールドカップ両方で決勝進出です。
CLでは悔しい結果になってしまいましたが、ワールドカップではカップが掲げられるように本当に願っています。
日程的にもかなり厳しいとは思いますが、最後まで全力で戦い抜いて欲しいです。
運命の決勝フランス対クロアチアは16日月曜日の0時から。
(3連休ありがとう!!)
ちなみに3位決定戦もあります。
ベルギー対イングランドの試合は14日土曜日の23時から。
この試合ではアーノルドを使ってください!
なんならミニョレも!
2018年ロシアワールドカップも残るはあと2試合です!