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世界のトップはまだ遠い?イングランドが優勝できない理由

 

3大会ぶりのベスト8進出!

それでも優勝はまだ遠い?

 

 

2006年ドイツ大会以来のベスト8進出!

 

ペナルティスポットに立ったのは、トッテナムのエリック・ダイアー。

ゴールやや左に蹴った強烈な一撃をキーパーは触れるも弾くことはできませんでした。

 

 

120分で1-1。PK戦を4-3。この舞台で一度も勝ったことのないPK戦を勝ち抜きました。

メンバー一新の若きイングランドは、さっそくこの大会で結果を残しています。

リヴァプールが大好きで、シーズン中はプレミア三昧の日々を送っている僕も、全員がプレミア所属のイングランドの試合には熱くなってしまいます。

3大会ぶりのベスト8に、そしてPKの呪いも解き放ち、英国は歓喜に湧いています。

予選からここまで、順風満帆のように見えますが、試合内容をみるとちょっと首をかしげてしまいます。

今大会ここまでの4試合で上げたゴールは9つ。内PKで3点、セットプレーから4点。流れの中から奪ったゴールは2点しかありません。

その2点も第2戦のパナマ戦で奪ったゴールで、リンガードのミドルとロフタス=チークのミドルが偶然ケインに当たって入ったゴール。

もちろんセットプレーも準備されたすばらしいゴールではあるが、なかなか流れの中からゴールが奪えず、攻めあぐねているシーンが目立ちます。

今大会の4試合を見てきた僕は、まだイングランドは頂点を取るには力が足りないと感じますし、この大会では優勝することはできないと考えています。

これから準々決勝が始まるこのタイミングで、こんなタイトルをつけるのもどうかと思ったのですが、僕なりにイングランドを分析してみましたのでよかったらお付き合いください。

 

ヘンダーソンはやりづらい?

 

 

リバプールのブログということなので、ここでもまずはヘンダーソンに付いて取り上げたいと思います。

この大会を通じてアンカーの位置に入っているヘンダーソン。

クラブでもアンカーとして定着しましたが、この大会を通じて僕は感じるのですが、3バックだとヘンダーソンがやりづらそうな感じがします。

クラブでは2CBの間に降りて試合を組み立てるヘンダーソンですが、3バックだとビルドアップ時、自身が収まる場所がありません。

するとヘンダーソンはすごい微妙な立ち位置を取るようになってしまいます。

ヘンダーソンが下がってきてしまうと、中盤がぽっかり空いてしまい、パスの出しどころがありません。

今大会を見ていても、CBのストーンズやウォーカーが、前線に向かってもらいに来い!というジェスチャーをしているシーンを何度も見ました。

後ろが3枚でビルドアップに参加できないとなると、ヘンダーソンはポジションを少し上げるのですが、真ん中の密集地帯でボールを受けることは得意ではないですし、サイドに流れても、ドリブルで突破をする選手ではありません。

2列目からの飛び出しが彼の魅力ですがアンカーのポジションを任されている以上、不用意に上がることはできず攻守のバランスを見なければなりません。

チームが変われば役割ももちろん変わるのですが、今のイングランド代表ではヘンダーソンの力は100%発揮できていないと思います。

 

 

3-5-2は最善の選択なのか?

 

 

まずはイングランドの基本フォーメーションですが、今大会を通じて一貫して3-5-2を採用しています。

まずは3バックについてですが、スタメンはマグワイア、ストーンズ、カイル・ウォーカーですが、この時点でカイル・ウォーカーは本職のCBではありませんね。

カイル・ウォーカーと言えば、ダイナミックなオーバーラップと、90分間上下動することのできる運動量が魅力の選手ですが、CBでは彼の力は生きていないと思います。

守備に関しては少々荒い部分もありますし、CBの経験もありません。特段ビルドアップが上手い選手でもありませんし、彼を3バックの一角として起用するメリットが感じられません。

このシステムであれば右のWBの方がぴったりはまりそうな気がします。

 

次にスターリングですね。

基本はケインとの2トップという形でポジションを取っていますが、本来はWGの選手です。

ディフェンスを背負いながらのプレーはあまり得意ではありませんし、真ん中では彼のドリブルが生かせません。

ケインに当てて、スターリングが飛び出す。という縦に速いサッカーを目指しているのだと思いますが、引いた相手に対しては、明確な崩しのアイディアを出すことがせきていません。

 

僕は3バックをやめて4-3-3のほうがいいような気がするのですがどうでしょうか?

4-3-3なら3トップはケイン、スターリング、ラッシュフォード。

そうなると中盤の3枚はアリ、リンガード、ヘンダーソン。

最終ラインはヤング、マグワイア、ストーンズ、トリッピアー。

そもそもイングランドに3バックの文化の馴染みもないですし、4バックのほうがやりやすいのではと思います。

ただ4-3-3にするのであれば、チェンバレンやララーナやミルナーが欲しいですね笑

 

 

戦術の幅がない

 

 

この3-5-2のフォーメーションは相手がどこだろうと、試合の展開がどうだろうと基本的に変わることがありません。

それ自体に大きな問題はありませんが、もう少し柔軟に戦い方を変えてもいいのかなと思います。

3バックだと守備時のセットがどうしても5バックになってしまいます。

強豪相手にカウンター狙いのサッカーであれば有効だと思いますが、パナマのように引いて守って少ない人数でのカウンターを仕掛ける相手に対しても、5バック状態になってしまい後ろが重くなってしまいます。

後ろに人数が多いということはその分前にいる選手は少なくなりますので、攻撃はどうしても個人の力に依存してしまいがちです。

組織的な守備をするチームが相手だと、前線に入れてもすぐにボールを奪われてしまいます。

 

また、複数ポジションをこなせる選手がいるので試合展開によってはシステムの変更も効果的だと思うのですが、選手交代は必ず同じポジションでの交代になっています。

並びを崩すことはしません。

コロンビア戦ではほとんど攻め筋が見えなかったので、延長戦は後ろ1枚削ってラッシュフォード投入で勝負に行っても面白いなと思ったのですが、ウォーカーを下げましたがそこにはダイアーを中盤から下ろして担保して、結局最後までリスクを取ることはせずにタイムアップを迎えました。

 

全体を通して、攻め手を欠いている印象のイングランド。

だからこそスターリング、ケイン、ラッシュフォードの3トップもやってもいいのかなと思います。

 

なんだかかなりイングランド批判のような内容になってしまいましたが、大好きであるがゆえにもっともっとと期待してしまうのです。

本当にイングランドには楽しみな選手が増えてきました。

能力的にも世界に通用するレベルです。

ですが現状の戦いぶりを見ていると、イングランドサイドの山ではクロアチアには勝てないと思います。

選手の能力が最大限生きる戦い方を見つけないと、優勝には届かないのかなと思います。

 

次の相手はスウェーデン。堅守速攻のチームです。そしてその守備力は折り紙つきです。

攻めあぐねる展開になると思います。その時ガレス・サウスゲート監督がどんな采配をするのか?

大胆に勝負に出る一手を期待したいです。