カリウス?ウォード?アリソン?ポープ?
来季のゴールマウスに立つのは誰だ!?
”2018年5月26日(土)ウクライナ・キエフ ビッグイヤーを掲げたのは白いユニホームだった…”
シーズン開幕前にいったい誰が予想したことだろう。
欧州最強の攻撃陣を擁して11季ぶりのチャンピオンズリーグ決勝に進んだリバプール。
相手はチャンピオンズリーグ2連覇中の世界最強クラブ、レアル・マドリー。
下馬評ではレアル優位だったとはいえ、一発勝負の決勝。
大きな期待を胸に、迎えた当日。
エース・サラーがケガで早々にピッチを離れると、レアルに主導権を握られ1-3で惨敗。
この試合で一番の注目を集めたのは、ロナウドでもベイルでもなく、リバプール守護神、ロリス・カリウスだった。
51分、裏への抜け出しを狙ったロングパスを余裕を持ってキャッチしたカリウス。目の前にベンゼマがいるにも関わらず、下からボールを転がそうとしたが、足を出したベンゼマにあたり、ボールはゴールに吸い込まれる。
64分変わって入ったベイルがオーバーヘッドで超絶ゴラッソ。
そして83分またもやベイル。遠い距離から狙った無回転シュートを、カリウスはパンチングミス。
試合が決まってしまった。
チャンピオンズリーグ決勝の舞台で失点に直結するミスを二つも犯してしまったカリウスは、試合後キエフに訪れたサポーターに涙を流しながら謝罪をした。
加熱する新GK獲得の声
信じられないようなミスを犯し、非難殺到のカリウスだが、
ただひとつ忘れてはいけないのが、カリウスのおかげで拾えた勝ち点や勝利があったことだ。
ファン・ダイク加入以降、目に見えてプレーの質が上がったカリウスは、ビッククラブの守護神にふさわしい活躍を見せていた。
しかし舞台が舞台であったため、新守護神獲得の声が挙がるのも理解できるし、ここ数年リバプールはGKのポジションに不満を溜めていたのだ。
殺害予告などの脅迫までエスカレートしてしまったのはどう考えても行き過ぎだが、GK問題はもう無視できない。
新シーズン開幕まであと一ヶ月半。リバプールのゴールマウスに立つのは誰なのか?
3つの選択肢を追っていこう。
”第一の選択肢 カリウスの復活”
相当反対意見が出そうだが(笑)。
先程も書いたが、確実にカリウスは成長しており、何度かチームを救うビックセーブも見せている。
加入当初はミスが多かったが、今でこそ世界屈指のGKとして名を挙げている、ユナイテッドのデ・ヘアやスパーズのロリスなんかも、プレミアにやってきた当初はミスを連発していたのだ。
それを考えればカリウスもその名だたる選手たちに沿うように成長曲線を描いているとも言える。
とはいえ、問題はメンタルだ。元ドイツ代表の大先輩、オリバー・カーンはCL決勝後、「これほど残酷な夜はない。キャリアを壊しかねないミスだ。」とメディアに語っており、カリウスがあの悲劇から立ち直ることは相当難しいかもしれない。
またサポーターの不満も爆発しており、アンフィールドのゴールマウスに平常心で立つことも難しいかもしれない。
この点に関してはクロップを含めサポートの面々がどのように対処するかも大事なとこだが、このまま来季もカリウスを”ファーストチョイス”とするのは難しいかもしれない。
”第二の選択肢 ウォードの抜擢”
選択肢としては最も可能性が低いだろう。
昨シーズンは第3GKの位置づけで出場した試合はリーグカップの1試合のみ。
年齢は25歳とGKとしてはまだまだこれからではあるが、いかんせん経験が少なすぎるだろう。
シーズンを通してゴールマウスに立ったのは、16/17シーズン、2部にいたハダース・フィールドにローンで加入した時のリーグ戦43試合出場のみ。
その前のシーズン、15/16シーズンはスコットランドのアバディーンで21試合の出場。
いずれもビッククラブとは言えず、ここまでの経験から来季のゴールマウスに立たせるのはあまりにもリスキーだと言わざるを得ない。
一部報道では、クロップが来季ウォードにチャンスを与えるかもしれないと流れたそうだが、まさか正GKに据えるわけではあるまい。
期待をしているファンも少なからずいるとみられるが、良くて第二GKか。
”第三の選択肢 新戦力の獲得”
これがもっとも妥当な考えだろう。
シーズン中からGKの補強の噂は流れていたし、大金をはたいてでも獲得を狙ってもいいのではないだろうか。
何人か噂が流れているが、実際誰が来るのか?どこまで本気で狙っているのか?はまだまだ分かりかねるところはあるが、いくつかの候補を見ていこう。
1人目 アリソン (現ローマ所属)
シーズン中からずっと噂が流れていたローマ所属のアリソン。
CL準決勝で対戦をしましたね。(でもその時は2試合で7失点だったね…)
ブラジル代表の選手であり、現在行われているロシア・ワールドカップでも王国の守護神としてスタメンを張っていますね。
同胞のフィルミーノがリバプールに勧誘したとも言われていますが、ブラジル代表にはレアルやらバルサやらチェルシーやらパリやらビッククラブ所属選手で溢れかえっていますので、あらゆるところで引き抜きを画策されてるかも笑
現在25歳のアリソンには100億近い値がついていると言われており、ローマから引き抜くにはとんでもない大金が必要になることは間違いない。
現在リバプールの他にも、レアルやチェルシーも獲得を狙っているとされ、交渉は難航を極めることだろう。
アリソン自身は「今はブラジル代表に集中している」と言っており、続報があるならワールドカップ終了後だろう。
2人目 ニック・ポープ (現バーンリー所属)
17/18シーズン大健闘をしたバーンリーの堅守を支えたニューヒーロー。
8部に所属していたこともある苦労人であり、ついにその努力が実りイングランドのトップリーグまで登りつめた。
ロシア・ワールドカップでは代表メンバー入りを果たす異例のステップアップ。
今最もホットなGKだ。17/18シーズンバーンリーで2桁のクリーンシートを達成しており、実力は十分。
あとはビッククラブ特有のプレッシャーに勝てるかだが、そればかりは実際にゴールマウスに立たないとわからないだろう。
”その他の候補”
記事がすこし長くなってしまったので(笑)、ほかの候補についてはササッとお伝えすることにする。
噂になっているのはストーク所属のジャック・バトランド(25)、ミラン所属ジャンルイジ・ドンナルンマ(19)、アトレティコ所属ヤン・オブラク(25)といったところ。
バトランドは現在のロシア・ワールドカップでイングランドの正GKとして活躍。
ドンナルンマはブッフォンの後継者として、カテナチオの国イタリアの将来を背負って立つとされる驚異の19歳GK。
オブラクは移籍金120億以上とも言われる、アリソン超えの超ビックネーム。
ここまでいろんな名前が挙がっている事を考えれば、今夏リバプールはGKの獲得に動くと見ていいでしょう。
ただどの選手も現在ロシアで世界最高峰の戦いを繰り広げているので、動きがあるのはワールドカップ終了後か。
個人的な見解、というかほとんどのファンが思っていることだろうが、新GKの獲得は必須。連れてくるのであれば、期待の若手ではなく、経験、実績十分のビックネーム。といった感じでしょうか。
とにかく今のリバプールの最後のピースといってもいいGKには、ワールドクラスを連れてきてくれと願うばかりです。
さあ新シーズンまであと一ヶ月半。
8月11日(土)ウェストハム戦。アンフィールドのゴールマウスに立つのはいったい誰なのかだろうか、、、